AI・半導体関連は前夜の米半導体指数急落と広範なリスクオフが意識され、装置から電子部品、素材まで幅広く大幅安となった。日経平均も電機・精密セクターを中心に下げがかさみ、全体相場の重しとなった。
前夜の米国市場
2026-07-01 の米国市場は、S&P500が-0.22%・ナスダック総合が-0.66%(VIX 16.6)でした。AIバリューチェーンの上流である米国の値動きは、本日の東京市場の同じバケットの関連株に波及しやすい材料です。各バケットの前夜の米国株は、下の「値動きした重点銘柄」表に日本株と並べて掲載しています。
本日の AI・半導体インフラ
今日のセクター概況
前夜の米国市場では、ナスダックが軟調となるなかSOX指数が大きく下落し、エヌビディアやマイクロン、TSMC、KLAなど主要半導体株がそろって急落するなど、AI・半導体セクターに強い調整圧力がかかった。本日の東京市場でもこの流れを受けて半導体・製造装置バケットへの売りが波及し、アドバンテストや東京エレクトロン、SCREENホールディングス、レーザーテックに手仕舞いとみられる売りが集中した。AI・メモリ関連株の急落が伝わるなか、キオクシアやイビデン、太陽誘電、村田製作所など電子部品・パッケージ関連も総じて急反落し、電機・精密セクター全体の下げが目立った。一方で、情報通信セクターではソフトバンクグループが上昇するなど、AIプラットフォーム・投資系の一角には物色が向かい、セクター内で明暗もみられた。マクロでは、日印首脳会談で半導体や重要鉱物、AI協力に関する合意が伝わり、中長期の供給網強化やAIインフラ整備の観点からは注目材料となっている。
値動きした重点銘柄
①半導体・製造基盤
日本株(本日)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| キオクシア 285A | -13.47% | 米半導体株急落とAI投資ピークアウト懸念で半導体株安が波及し続急落したとされる。(出典: Kabutan) | 確認 |
| アドバンテスト 6857 | -9.95% | 米ハイテク安とSOX指数急落で半導体株に売りが波及し、手仕舞い売りが集中したとみられる。(出典: 財経新聞) | 確認 |
| 太陽誘電 6976 | -9.95% | 米AI・メモリ関連株急落で半導体や電子部品株に売りが広がり、利益確定売りに押されたとされる。(出典: トレーダーズ・ウェブ) | 確認 |
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| KLA KLAC | -11.77% | 半導体セクター全体の利益確定売りが強まり、AI関連装置株に広く売りが出た流れに連動して急落したとみられる(出典: StockStory) | 確認 |
| マイクロン MU | -10.57% | 半導体株売りが強まる中でマイクロンも売られ、好調な目標株価引き上げの動きは株価を支えきれなかった。(出典: Yahoo) | 確認 |
| ラムリサーチ LRCX | -9.71% | OpenAIの計算効率向上報道で半導体関連全体が売られ、AI向け設備需要減懸念からLRCXも急落したとみられる。(出典: Reddit) | 確認 |
②データセンター・ネットワーク基盤
日本株(本日)
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| ヴァーティブ VRT | -6.99% | 直近急騰で割高感が意識され、AIデータセンター関連の利食い売りが優勢となったとみられる。(出典: Zacks / Investing.com / MarketBeat) | 確認 |
| スーパー・マイクロ SMCI | -5.73% | 7月1日の取引では、7億ドル規模の希薄化懸念を伴う増資計画など資本調達負担への警戒が続き、調整売りが優勢となったとみられる。(出典: MarketBeat, FinancialContent, TechTimes) | 確認 |
③電力・エネルギー基盤
日本株(本日)
本日±3%超の値動きはありませんでした。
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| コンステレーション・エナジー CEG | -4.78% | 6月の31億ドル規模のセカンダリー・オファリングによる株式需給悪化懸念と公益電力セクター全体の弱含みが重なり売りが優勢となったとみられる(出典: Quiver Quantitativeほか) | 確認 |
| ビストラ VST | -3.45% | セクター全体のリスクオフ(売り)に連れ安となった。 | 推定 |
| GEヴァーノバ GEV | -3.45% | セクター全体のリスクオフ(売り)に連れ安となった。 | 推定 |
④AIプラットフォーム・投資
日本株(本日)
本日±3%超の値動きはありませんでした。
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| メタ META | +8.81% | Bloombergが報じた余剰AI計算資源を外部に販売するクラウド事業参入計画への期待で、将来収益拡大思惑が強まり急騰したとみられる(出典: Investing.comほか) | 確認 |
| パランティア PLTR | +7.77% | パランティアはエヌビディアとのソブリンAI分野での提携発表が好感され、AIプラットフォーム需要拡大期待から急伸した。(出典: Yahoo) | 確認 |
| マイクロソフト MSFT | +3.02% | 将来有望銘柄との評価やシェブロンとのデータセンター向け電力供給での提携などが意識され、AIインフラ投資期待から上昇した。(出典: Yahoo) | 確認 |
⑤フィジカルAI・社会実装
日本株(本日)
本日±3%超の値動きはありませんでした。
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| トリンブル TRMB | +2.74% | 個別材料は乏しく、直近決算の堅調さや割安感評価を背景に、市場全体の循環物色で買いが優勢となったとみられる(出典: Simply Wall St) | 確認 |
| ロックウェル・オートメーション ROK | -2.48% | セクター全体のリスクオフ(売り)に連れ安となった。 | 推定 |
市場全体の動き(背景)
68,733.15-2.47%
162.55+0.39%
情報通信・サービス+2.77%
電機・精密-3.29%
ETF出来高は概ね平常。
日経225 値上がり率トップ3
| 順 | コード | 銘柄 | 騰落率 | 終値 | 出来高倍率 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4578 | 大塚HD | +8.72% | 11,595 | 1.75x | 確認 IgA腎症治療薬シベプレンリマブの24カ月Phase3試験結果が良好と発表され、新薬パイプライン進捗を材料視した買いで大幅高 |
| 2 | 3697 | SHIFT | +7.27% | 685 | 1.25x | 推定 6月にAI活用の新サービス提供開始を開示しており、情報・通信セクター全般への資金流入のなか、中長期成長期待を背景に見直し買いが優勢 |
| 3 | 4385 | メルカリ | +6.62% | 4,189 | 1.44x | 推定 サービス開始13周年のインフォグラフィック公表や株価の50日線上抜けが意識され、情報・通信業上昇局面で物色買いが入り上昇 |
日経225 値下がり率トップ3
| 順 | コード | 銘柄 | 騰落率 | 終値 | 出来高倍率 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 285A | キオクシアHD | -13.47% | 76,260 | 1.20x | ↑「本日の AI・半導体インフラ」で詳説 |
| 2 | 5706 | 三井金属 | -11.38% | 38,250 | 0.81x | 確認 前日に銅など非鉄金属価格が下落し非鉄セクターが売られる地合いの中、直近高値圏からの反動と利益確定売りが強まり、三井金属も急反落 |
| 3 | 6976 | 太陽誘電 | -9.95% | 20,400 | 0.89x | ↑「本日の AI・半導体インフラ」で詳説 |
日経225 出来高急増トップ3
| 順 | コード | 銘柄 | 出来高倍率 | 騰落率 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 9201 | JAL | 2.49x | +5.50% | 確認 野村証券が投資判断を強気方向へ格上げしたとの報道に加え、中東情勢緩和に伴う原油安で燃料費負担懸念が後退し、空運株買いが強まった |
| 2 | 6532 | ベイカレント | 2.07x | +4.25% | 確認 米系証券が強気レーティングと目標株価引き上げを発表し高い利益成長を評価するレポートが相次いだ流れを受け、好業績期待の買いが続伸 |
| 3 | 7012 | 川崎重工 | 2.06x | +2.46% | 確認 公募増資やCB発行による約2000億円規模の資金調達報道について、モルガン・スタンレーMUFG証券が希薄化懸念は概ね織り込みと解説し安心感から反発 |
明日の観察ポイント
- 前夜の米半導体株急落に連動した東京市場の半導体・電子部品・製造装置株の大幅安が、短期の調整にとどまるか、電機・精密セクター全体のトレンド転換につながるかを観察したい。
- キオクシア、アドバンテスト、太陽誘電、イビデン、東京エレクトロンなど、本日大きく値を崩したAI・半導体インフラ中核銘柄群の売り一巡後の出来高推移と需給の落ち着き具合を確認したい。
- 日印首脳会談で合意した半導体・重要鉱物・AI協力が、今後どのような具体的プロジェクトや投資計画として顕在化し、国内のAI・半導体インフラ関連企業にどう波及していくかを見ていきたい。
言及銘柄の蓄積ページ
この記事で取り上げた AI・半導体インフラ重点テーマ銘柄の、材料・株価・観察シナリオ履歴を蓄積したページです。

