AI・半導体関連は前夜の米半導体株急落と広範なリスクオフを受けて売り優勢となり、東京エレクトロンやディスコなど主力装置株が軟調だった。日経平均も全体相場の調整の中で下落した。
前夜の米国市場
2026-06-23 の米国市場は、S&P500が-1.44%・ナスダック総合が-2.21%(VIX 19.5)でした。AIバリューチェーンの上流である米国の値動きは、本日の東京市場の同じバケットの関連株に波及しやすい材料です。各バケットの前夜の米国株は、下の「値動きした重点銘柄」表に日本株と並べて掲載しています。
本日の AI・半導体インフラ
今日のセクター概況
前夜の米国市場では、主要株価指数がそろって大きく下落し、フィラデルフィア半導体株指数も急落するなど、AI・半導体関連を中心にリスク回避姿勢が強まった。特にマイクロンをはじめとするメモリ株安が目立ち、DRAM関連の上場投資信託にも売りが広がるなど、半導体セクター全体の調整色が強かった。この流れを受けて東京市場でも半導体・製造装置株に利益確定売りと連想売りが波及し、東京エレクトロンやディスコが急落、TDKも日経平均へのマイナス寄与上位として手仕舞い売りに押された。SUMCOやローム、SMCなども含めて電機・精密セクターは総じて弱い値動きとなり、機械セクターにもリスク回避の売りが広がった。一方で、シャープと鴻海がAIサーバーやEV、ロボティクス分野での戦略的協業を検討すると伝わり、中長期のAI・半導体インフラ需要への期待も意識される局面となった。
値動きした重点銘柄
①半導体・製造基盤
日本株(本日)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| 東京エレクトロン 8035 | -4.19% | 米ハイテク・AI株安を受け、半導体関連への連想売りで急落したとされる。(出典: トレーダーズ・ウェブ) | 確認 |
| ディスコ 6146 | -3.78% | 米半導体株安を背景にリスク回避と利益確定売りが広がり、株価が反落したとみられる。(出典: 株探) | 確認 |
| TDK 6762 | -3.22% | 新規材料は乏しい中、米ハイテク株安と日経平均安を受けた半導体売りで利益確定売りに押されたとされる。(出典: みんかぶ(フィスコ)) | 確認 |
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| マイクロン MU | -13.18% | ナスダックの下落に加え、メモリ株安が広がる中でマイクロンにも売りが波及した。(出典: Yahoo) | 確認 |
| マーベル MRVL | -9.36% | AI関連株への売りが強まる地合いの中、マーベルもセクター全体の下落に連れ安となった。(出典: Yahoo) | 確認 |
| ラムリサーチ LRCX | -9.33% | 半導体セクター全体の調整とAI関連設備投資の持続性への不安から、バリュエーション修正の売りが広がったとみられる。(出典: Quiver Quantitative) | 確認 |
②データセンター・電力インフラ
日本株(本日)
本日±3%超の値動きはありませんでした。
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| ヴァーティブ VRT | -11.07% | 個別材料は乏しく、直近急騰後の利益確定売りに加え、ハイバリュエーションAI関連株全体の調整に連動した下落とみられる。(出典: Zacks, MarketBeat) | 確認 |
| GEヴァーノバ GEV | -8.21% | 直近材料は乏しく、AI関連・電力インフラ株全体の調整の中で高バリュエーション修正売りが出たとみられる(出典: MarketBeat) | 確認 |
| アリスタネットワークス ANET | -7.08% | AI需要やネットワーク拡大期待が意識されつつも、ソフトウェア・通信株全般の軟調地合いで売り優勢となった。(出典: Yahoo) | 確認 |
③AI プラットフォーム・投資
日本株(本日)
本日±3%超の値動きはありませんでした。
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| オラクル ORCL | -5.66% | 従業員数の減少などが意識される中、AI関連ソフトウェア株の弱含み地合いに連れ安となった。(出典: Yahoo) | 確認 |
| パランティア PLTR | -2.34% | セクター全体のリスクオフ(売り)に連れ安となった。 | 推定 |
④フィジカル AI・自動化
日本株(本日)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| SMC 6273 | -3.08% | 材料を確認中です | 調査中 |
米国株(前夜)
| 銘柄 | 騰落率 | 材料 | 確度 |
|---|---|---|---|
| テスラ TSLA | -5.79% | 自動運転やロボティクスの成長に不透明感が指摘される中、評価見直しの売りが出た。(出典: SeekingAlpha) | 確認 |
| ロックウェル・オートメーション ROK | -4.54% | 目立った個別材料は見当たらず、高PER銘柄への調整売りとテック主導の地合い悪化に連れ安したとみられる。(出典: Washington Post) | 確認 |
| シンボティック SYM | -4.05% | 直近の決算後の成長鈍化懸念や高バリュエーションへの警戒感が続き、軟調な地合いの中で調整売りが出たとみられる(出典: MarketBeat) | 確認 |
市場全体の動き(背景)
日経平均
69,174.97-0.88%
69,174.97-0.88%
USD/JPY
161.5+0.04%
161.5+0.04%
セクター上位
医薬品-0.09%
医薬品-0.09%
セクター下位
電機・精密-4.81%
電機・精密-4.81%
ETF出来高は概ね平常。
日経225 値上がり率トップ3
| 順 | コード | 銘柄 | 騰落率 | 終値 | 出来高倍率 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 6753 | シャープ | +15.14% | 666 | 3.19x | 確認 鴻海との新規事業に関する戦略的協業覚書の発表を材料にAI関連期待の買いが集中し、株価急伸とともに出来高も大きく膨らんだ |
| 2 | 6752 | パナソニックHD | +5.30% | 4,454 | 1.78x | 確認 AIデータセンター向け蓄電装置開発報道で関連需要期待が高まり、AIデータセンター蓄電テーマ株として買いが集まり株価・出来高ともに増加 |
| 3 | 2501 | サッポロHD | +4.21% | 1,954 | 1.65x | 推定 直近1Q決算で事業利益が黒字転換したうえ、酒税改正に伴う主力新ジャンル商品のビール移行発表もあり、業績改善期待の見直し買いで上昇 |
日経225 値下がり率トップ3
| 順 | コード | 銘柄 | 騰落率 | 終値 | 出来高倍率 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 8795 | T&D HD | -5.74% | 4,627 | 1.22x | 推定 米株安で相場全体が軟調となるなか、東証では保険セクターが下落業種となり、同社も保険株安の一角として売り優勢で大幅安 |
| 2 | 8750 | 第一生命HD | -4.64% | 1,728 | 1.71x | 推定 東証で保険株の弱さが目立つとの市況コメントが出るなか、メガ生保の一角としてセクター全体の売りに押され、株価は続落 |
| 3 | 9147 | NIPPON EXPRESS HD | -4.50% | 4,965 | 1.31x | 未確認 当日および直前に同社固有の新規決算・開示・格付け変更などは確認できず、株価下落の明確な個別要因は特定できない |
日経225 出来高急増トップ3
| 順 | コード | 銘柄 | 出来高倍率 | 騰落率 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 6753 | シャープ | 3.19x | +15.14% | 確認 鴻海との新規事業に関する戦略的協業覚書の発表を材料にAI関連期待の買いが集中し、株価急伸とともに出来高も大きく膨らんだ |
| 2 | 6752 | パナソニックHD | 1.78x | +5.30% | 確認 AIデータセンター向け蓄電装置開発報道で関連需要期待が高まり、AIデータセンター蓄電テーマ株として買いが集まり株価・出来高ともに増加 |
| 3 | 3086 | Jフロントリテイリング | 1.72x | +3.99% | 推定 4月15日~6月26日実施予定の自社株買い取得期間中であるなか、百貨店株全般が堅調との市況コメントもあり、物色集中で出来高を伴い上昇 |
明日の観察ポイント
- マイクロンなど前夜の米メモリ株急落を起点とした半導体セクターの調整が、日本の製造装置・シリコンウエハー関連にどの程度継続して波及するかを観察したい。
- 東京エレクトロンやディスコ、TDKなど主力AI・半導体関連で出た利益確定・手仕舞いの動きが一巡するか、それともポジション圧縮が続くか、売買動向の変化を見極めたい。
- シャープと鴻海のAIサーバー・EV・ロボティクス協業検討など、国内外で進むAIインフラ投資のニュースが、電機・精密セクターのセンチメントにどう影響していくかに注目したい。

